風土改革はマイナスのイメージなのか?
2014/05/09
昨日、風土改革からのアプローチで経営改革を支援している人たちと久しぶりに意見交換をしました。
私は、「風土改革支援の会社であるということを強調しても良いのではないか。それが我々の存在価値ではないか」という話をしました。
その中で、お客様が受け止める“風土改革”は、すごく風土が悪いから改革するというとてもネガティブなイメージを持たれるのではないか話がでました。
「うちの会社は風土改革に取り組んでいます」と言うと、「とても問題のある会社だ」と受け止められるのではないかというのです。
だから、実際には風土改革に取り組んではいるが公にしたくない。ましてやコンサルタントに支援してもらっているというと「とても悪い会社、問題のある会社」と受け止められるというのです。
お客様によっては、風土改革していますとは言わないようにしているという話もありました。
確かに、企業の不祥事や工場災害などが起きたときに必ず「風土体質の問題」という話が出てきますし、私も、不祥事や事故などを本質的に改善するには風土体質の面からも見る必要があるといつも思います。
そこで言う風土体質は問題のある風土改質と見ています。
だいぶ前の話ですが、いすゞ自動車の風土改革に関わっていた時に、日経新聞に「明るく風土改革」と言うようなタイトルの記事がでたことがありました。
その後、ある会社から「いすゞ自動車がどのような改革をしているのか、“明るく”という言葉に惹かれて相談にきました」ということがありました。
暗い、ネガティブなイメージだと社内に提案しにくいということでしょうか。
私が長年お手伝いしているお客様のところでも風土改革に取り組んでいますがポジティブに捉えています。
社長方針の一本の軸になっています。
そのお客様は、業界でもシェアがトップ、業界の利益の9割を取っている凄い会社ですが、毎年風土改革に取り組み続けています。
更に強くなるための風土改革ですから暗いイメージ、ネガティブなイメージはありません。
目指す風土に「オーナー精神が旺盛、フロンティア精神が旺盛」という言葉が入っています。
私たちの課題として、風土改革という言葉がもっとポジティブなイメージに捉えられるように、上記のようなトップを走っているような企業の取組なども伝えていくことができればと思います。
でも、上記の企業は戦略的な位置づけとして風土改革に取り組んでいるので、進んで公にはしないと思いますが・・。
明るく「風土改革」、更に競争力を高めるための「風土改革」、もっともっと訴えていきたいと思います。
手塚利男
(コアネットワークデザイナー&コアネットワーキングするスパイダーマン)
★「ギスギスした職場はなぜ変わらないのか」(日経ビジネス人文庫)
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カテゴリ:風土改革支援現場に立って思うこと , 組織変革