組織の生産性を考える
2010/07/13
私は組織の風土の問題を顕在化して改善し組織風土を変える支援をさせていただいていますが、組織の風土が変わることで組織の生産性にも大きく影響します。
企業によってはセクショナリズムの強い組織、そんなに強くない組織、主体性を重んじる組織とトップダウン思考が強い組織、それら組織の風土部分の違いで同じことをやっても生産性が変わります。
先日、風土改革支援をしているお客様のメンテナンス部隊の現場事務所でのことです。
メンテナンス作業の効率を如何に高めるかを話し合っていました。
話の中心はメンテナンス作業そのものを如何に早くするか、メンテナンス業務の負荷の平準化をどう図るか、など色々な方向から議論されていました。
その中に、問題としてあがっていたのが「修理が終わって試運転をしたいが、製造側のオペレーターが不在の時が多く、長く待たされる」ということです。
その問題をどう扱うのか聞いたら、これはウチだけでは出来ないから後にします、という答えが返ってきました。
メンテナンス作業の秒単位の改善も大事だが、試運転待ちでロスしている時間は比べものになりません。
私は、なぜ、製造側と相談して速やかに試運転ができるように出来ないのかと聞きましたが、設備が故障するような情況をつくっておいて、そんなことは相談できないと言うのです。
おかしいなと思いました。その試運転ができるまで待っている事が結構多いというデータがあるからです。
なぜ後にするのか、理由を聞いているうちに相談しにくい関係になっていることが見えてきました。関係性が悪いのです。
これは一部の例でしたが、その他、他部署と連携することで仕事の生産性が大きく向上するネタがたくさんありました。
組織の生産性を妨げているのは、作業そのものの中にもあると思いますが、先のメンテ部隊と製造側との関係のように連携が上手くできれば、大きな効果を得ることができるのです。
部門間が連携しやすい組織風土に変えることで組織の生産性が向上するのです。
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カテゴリ:風土改革支援現場に立って思うこと