組織的体質の問題
2013/09/25
今、毎日のようにJR北海道の問題が報道されています。
この問題に対して官房長官が記者会見の中で「組織的体質」に触れていますが、的を射た指摘ではないかと思いました。
長年色々な企業の組織風土を見てきましたが、なぜそのような問題が起きたのか、現場の第一線で働いている人たちの言い分を聞いてみたいと思います。
なぜ?と聞かれて「失念した」ということですが、本当に失念かと疑問を持ちます。
他の企業でもあることですが、やるべきことをやらずに品質問題が起きた時に、なぜだ?と問われて、「忘れていました」と返されると、忘れないための対策をします。
しかし、実は、もっとホンネが話せる状態になると、実は忘れたのではなく、決められた時間では出来ない、とか、決められたやり方では出来ない、いまさら出来ないと言えないことが本当の理由だったということがあります。
そうなると、対策が忘れ防止ではなく、時間の見直しややり方の見直し改善となります。
また、新聞の見出しに「安全おざなり、労使にも溝」とあります。
決めたことをやらなかったことに対して、やらなかった現場を責めるのではなく、
なぜ出来なかったのか?
どうしたら出来るのか?
労使や、社員と経営側と一緒に考えてほしい。
制度やルールだけでなく、組織的体質面(組織風土面)に問題がなかったか、考えて欲しいと思います。
手塚利男
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カテゴリ:風土改革支援現場に立って思うこと