新人が「おかしい」とか「疑問だ」ということが言える職場にすることが大事
2013/06/23
久しぶりのブログです。
ここしばらく、7月に予定している講演のシナリオ作りで悩むことがあり、しばらくはブログを書くパワーが出ませんでした。
5月「ギスギスした職場はなぜ変わらないのか」(日経ビジネス人文庫)を出版してから、これまで支援してきた改革の内容については悩み、迷い、何度も見直し、一昨日、ようやく講演資料も完成してお客様に提出することができました。
ようやくブログを書きたい気持ちになりました。
本題に入ります。
先日、新人と中堅、そしてベテランの混成のメンバーによる議論の場がありました。
新人と言っても経験2年ですが、その組織ではベテランも多いのでまだ新人と言われています。
「自分たちの職場が市場に対してどう向いて、どう活動していくか」という議論の中で、新人と言われている方から、「その前提となる市場はどこですか?入社以来、自分の職場ではそういうことを議論したことがない。これまでもこれで良いのか疑問を持ちながらやってきた」という発言がありました。
他の中堅やベテランは、新人の発言には否定はしないものの今一つ大事なことと受け止めていない様子でした。
中堅やベテランの話を聞いていると、「経験してくると感覚的に市場を理解できるようになるし、上司を捕まえて考え方を確認できるようになる。何となく分かってくるよ。その経験も大事だ。」という内容でした。
よく改善のコンサルタントは、指導現場で、
「ストップウォッチなんか持たなくても、その作業をわざと不慣れな新人にやらせてやりにくそうにしている作業、たくさん時間がかかっている作業、そこが改善の目のつけどころだ。ベテランにやらせるとやりにくい作業も慣れでカバーしてしまうから問題が見えなくなってしまう」
と、改善において目のつけどころのコツを教えます。
先の新人の発言にもこの職場の改革の大事なヒントがありました。
新人であっても中堅やベテランの前でも、「おかしい」とか「疑問だ」ということが言える職場にすることが大事です。
中堅やベテランが通った同じ道を経験することも内容によっては必要ですが・・・・。
手塚利男
★「ギスギスした職場はなぜ変わらないのか」(日経ビジネス人文庫)2013年5月
日経まナビ!「今週のイチ押し書籍」で紹介されています。
★手塚利男の『ギスギスした職場はなぜ変わらないのか』(Nanaブックス)
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カテゴリ:風土改革支援現場に立って思うこと