改革に無関心または批判的な人を排除しないヒントはアリの集団から学ぶ
2013/04/29
ゴールデンウィークの真っただ中です。
どこかに遠出するわけでもなく、自宅でゆっくり過ごしていましたが、昨日、下の娘から「(孫と一緒に)江の島に行きたい」との連絡があり、喜んで出かけました。
江の島に渡るのは中学の修学旅行以来で、46年ぶりでした。
天気も良く、渋滞が始めるちょっと前に着きました。
江の島内を探索した後、木陰で孫とランチ、とても気持ちが良かったですね。
早速ですが、本題です。
昨日の日経新聞のサイエンス欄に面白い記事が載っていました。
見出しは、「働かないアリにも働き」です。
北海道大学がアリの集団行動を研究した結果を紹介しています。
内容は、多くの方がどこかで聞いたことがあると思いますが、働くアリと働かないアリの構成は9対1で、働かないアリを除いたら100パーセントの働くアリの集団になるかといえばそうではなく、再び、元の9対1の構成に戻るというものです。
さらに詳しく調べると、働かないアリは10パーセント、よく働くアリが10パーセント、残りの普通に働くアリは80パーセントだそうです。
ここまでの話は聞いたことがありますが、新たな話はここからです。
働かないアリは怠けているわけではなく周りに働くアリがいなければ働くというのです。しかも、働くアリと働かないアリで大きな能力の差がないとことが実験でも証明されたとのことです。
とても面白い話ですので、切り抜きノートに貼り付けました。
組織を見るときに、「2:6:2」とか「9:1」、「1:8:1」で見るといる考え方があります。
今回の研究内容はアリ社会に限る話で人間社会にすぐに役立つ研究ではないということですが、これと似た話をヒントに組織風土改革における人の見方のヒントにしています。
それは、改革に取り組む時に全員が納得して取り組むことはあり得ません。必ず反対者もいますし、なんとなくついてくる人もいます。積極的に取り組む人もいます。
このアリ社内から学ぶこととしたら、改革に反対する人を排除するのではなく、そういう人は必ずいると受け止めることが大事だということです。
また、全員が参加しなくても何割かの人が変われば組織は変わっていくということではないかと思います。
手塚利男
カテゴリ:風土改革支援現場に立って思うこと