本のタイトルは「どうやって社員が会社を変えたのか」
2013/02/04
いすゞ自動車で行われた風土改革を題材にした本が出版された
タイトルは「どうやって社員が会社を変えたのか」(日本経済新聞社)
アマゾンや楽天でも売れているようだ
いすゞの風土改革に8年間関わった人間としてとても嬉しい
登場人物は、タイトルは“社員”が・・・となっているが、部門トップ(後に社長)、ベテラン部長、コンサルタント代表、の3人、
そして、大学の先生が各章で外部の視点で解説していてわかりやすく整理されている
私が2009年で出した「ギスギスした職場はなぜ変わらないのか」(Nanaブックス)でもいすゞの風土改革事例の一部を紹介しているが、今回の本は3人の“生きざま”と“改革への関わり”がつながっていて迫力がある
私の出した「ギスギスした職場はなぜ変わらないのか」がサイクリング車なら今回の本は10トントラックという感じ
私は、今回の本にはほとんど関わっていない、ゲラの段階で読ませていただいた程度
間接的に支援として広報部へのつなぎの仲介など多少関わった
その時のいすゞ社員の反応の一端が見えたのは、
その本の内容がいすゞの風土改革成功物語だと違和感がある。なぜならその後でリストラをしたから・・
ということだった
1991年ごろから始まった風土改革を指して失われた10年という人もいた
風土改革をどの角度から見ていたのかによって違ってくる
また、その改革で自分がどのように影響を受けたのかでも違ってくる
今、いすゞ自動車の社員で当時の改革活動を知っている人の評価は色々だと思う
いすゞ自動車の風土改革期間をどう見るかだが、私が知っているのは、1991年から2001年までの10年間
この「どうやって社員が会社を変えたのか」は1995年か1996年までの活動を捉えている
1995年から1996年はもっとも盛り上がった時期
1997年からはいくつかの理由があって収束に向かっていった
そして、2001年にコンサル契約も終了となる
どうして拡大していったのか?なぜ収束していったのか?なぜ2001年にリストラをすることになったのか?
なぜ失われた10年と言われるような赤字に転落していったのか、風土改革活動中の経営指標はどうだったのか?
少し見えてきた
この本では深く触れていないが、そこを見えるようにすると他の企業でも参考になると思う
いずれにしてもこの本が多くの方にも読んでいただきたい
そして興味のある方には、私や他の仲間が見てきた角度からも解説してみたい
今の時代でも通じるものがあるから・・
手塚利男
株式会社プロフェスのミッション:
『健全な風土づくりから健全な組織・社会をつくる』
★手塚利男の『ギスギスした職場はなぜ変わらないのか』(Nanaブックス)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901491873/
★通信教育開講中「活気あるチームのつくり方(手塚利男/執筆・指導講師)」
http://www.iec.co.jp/products/course/business_skill/tu-04790/tu-04790.html
カテゴリ:風土改革支援現場に立って思うこと