10年のスパンで風土改革活動を比較してみると気付きが多い
2012/07/05
前のブログで、法政大学院で「いすゞ自動車の風土改革活動」について講演したことを紹介しました。
活動期間を1991年から2001年までの約10年を捉えて話をしましたが、その話をする準備をする中で、過去の活動資料や社内報、新聞、雑誌、を引き出して振り返る機会にもなりました。
10年という長い期間内で色々なことが起きましたが、活動の最終局面では活動メンバー間でギクシャクしたこともありました。
なぜそういうことが起きたのか?
また、経営トップが変わり急に改革の後ろ盾を失うという状況も起こりました。
その当時は、新しいトップが改革の旗を降ろしたのではないか、と見えました。
最近知ったことですが、新しくトップになった人は改革の旗を降ろしたつもりはなかったということですが・・・。
なぜそういうことが起きたのか?
10年間の活動をあらためて振り返ると、今だから見えてくることがあります。
それは、ありがたいことですが、今、支援させていただいているM社も11年目の活動に入っており、比較してみることができるからです。
いすゞ自動車は赤字が1つのきっかけで改革がスタートしましたが、M社は業界ではトップシェアを持つ優良企業ですがトップの「このままではダメだ」という問題意識から改革に着手しました。
いすゞとM社を比較すると、風土改革で目指したモノに差があります。
最近、民主党の分裂騒動が話題になっていますが、政治改革で目指したことは「政権交代」が目指したことだとすると、「交代」を実現した途端に分裂の方向に動くのは当たり前に見えます。
いすゞの風土改革も最終局面でギスギスした原因も、最初に目指したモノを実現したという安ど感から、民主党と同じようなことが起き始めた時期だったかもしれません。
今回の法政大学院での講演がきっかけでいすゞでの改革の10年を振り返る機会になりましたが、次の講演の時には、いすゞの10年とM社の10年を比較して話をしてみたいと思います。
「赤字だから改革が起きたのではないですか?」の質問に対して、M社のような優良企業が風土改革に取り組んでいるという事例を紹介したいと思います。
チャンスがあれば・・・。
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カテゴリ:風土改革支援現場に立って思うこと