仕組・制度が機能しないのは意識・風土にも問題がある
2010/06/20
昨日の日経新聞の12面にトヨタのモノづくりについての経営者へのインタビューが掲載されていましたが、興味あるやり取りがありました。
それは、以前に金融危機前後に大量の在庫ができたというニュースを聞いた時に「なぜ?」と思ったからです。
インタビューには、「売れる分しか造らないというトヨタ生産方式は仕組としてできていたが、生産部門と販売部門が仲良くなりすぎてしまった・・(以下省略)」と、ありました。
私がいすゞ自動車に勤務していた時にトヨタ生産方式をいすゞで学んだ時は、“売れるものを、売れる時に、売れる分だけつくる”、というものでした。トヨタもそれができていると・・。
いすゞでは「そんなことができるわけがない」と批判され、なかなか受け入れていただけませんでした。
私は、トヨタ生産方式は“決めたことを愚直に徹底して守る風土”から生まれた改善方式でありモノ作り方式だと思います。
したがって、仕組は出来ていたが・・・という説明は納得できます。
仕組や制度ができていても、それを運用する人間集団の意識・風土が“なあなあ”の状態では機能しなくなるということです。
私は風土改革支援を行っていると「仕組や制度」はできているのに「意識・風土」が問題で機能していない状態を多く目にしますので、もっともっと「意識・風土」に注目していただきたいと思います。
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カテゴリ:風土改革支援現場に立って思うこと