事故が起きた原因を風土体質面から掘り下げてほしい
2011/12/27
3.11の東日本大震災によって引き起こされた福島原子力発電所の事故以降、素人なりに何が問題で今回の事故になったのか、問題の本質(風土体質面)まで掘り下げてほしいと思ってきました。
組織風土改革支援の仕事をしていると、組織や企業、集団、で起こった事象を見る時に、海に浮かぶ氷山に例えて見るのがクセになっています。
海の上に浮かんでいる氷山。
水面上に見える部分は制度や仕組みなど目に見える部分、水面下には見える部分の何倍もの体積の氷が支えており、その水面下の見えない部分が風土体質(暗黙のルールや無意識の思考行動)。
今回の事故が起きた福島原子力発電所、その職場や本社部門、政府、どのような風土体質なのか?
昨日、福島原子力発電所の事故に関しての「事故調査・検証委員会」の中間報告がありましたが、風土体質まで深く検証していただきたいと思っていました。
簡単に想定外と片付けないで、例えば、事前に15メートル強の津波の来る可能性を予測していたにも関わらず、なぜ根拠不十分としたのか、対策には巨額な設備投資が発生するからか、ある意図が働いたのか、なぜその意図が働いたのか、“なぜなぜ”を繰り返して本質的な問題が見えるまで追求してほしいと思っています。
同じような問題を繰り返す組織は、本質的な問題まで追求せず、新たな仕組や制度を決めておしまいという組織です。
今回の「事故調査・検証委員会」では、その組織の、企業の、日本の、風土の問題にまで踏み込んでいただきたいと思います。
そうでなければ安心して原子力発電の運転管理を託すことはできません。
『出会いから変革の想いに火を灯す』手塚利男
●手塚利男のつぶやき
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カテゴリ:風土改革支援現場に立って思うこと