意図が入った数値
2009/09/27
最近、TVや新聞では公共事業見直しの是非を問う内容の報道が多く目にします。
私は、若いころ生産技術部で設備購入検討の資料を作成していた時のことを思い出しました。
このラインの生産性を高めるために、この工程にはこの自動機をいれたい。
しかも、その検討に「技術者として最先端の技術を入れたい」という個人的な思いが入ると投資判断を誤ります。
本当にその設備が必要なのか、本来の目的は生産性を上げることが目的ですが、自分の勝手な技術者としての夢が、本来の目的から逸脱して最先端の技術を入れたいと考えます。
そうなると、扱うデータも「最先端の技術ありき」「設備導入ありき」のデータ(数値)を使って(作って)しまいます。
規模は全く異なりますが、橋や道路の必要性を示す数値も同じで、本当に正しい数値なのか、「必要だから」という意図が入っているのではないか、と見る必要があるとこれまでも指摘されてきました。
「賛成だ」と思えば賛成ありきの数値、「反対だ」と思えば反対ありきの数値を出してくるような感じで、どこまで信用して良いのか、怖いですね。
カテゴリ:時事問題